会長挨拶

第10回日本がんリハビリテーション研究会  会長 小林 毅
日本医療科学大学保健医療学部リハビリテーション学科作業療法学専攻

第10回日本がんリハビリテーション研究会の開催にあたり、ごあいさつを申し上げます。
 はじめに、感染拡大から1年6か月以上が経過する中、現在も多くの感染が確認されており、多くの医療従事者が日夜を問わず診療していることについて、同じ医療従事者として感謝と敬意を表するところです。また、感染された方々のご回復と一刻も早い感染の収束を願わずにはいられないことはみなさんも同じお気持ちだと推察いたします。

 このような社会状況の中、第10回日本がんリハビリテーション研究会を2022年2月5日(土)・6日(日)の開催に向けて準備を進めているところです。今回の研究会は「『自分らしく生きるがん患者』を支援するリハビリテーション」をテーマとして掲げて、がん対策推進基本計画(題3期)にもある「がんとの共生」を念頭に、その人がその人らしく生きるためのさまざまな支援に視野を広げて、リハビリテーションの果たす役割を考えることを意図することといたしました。基調講演では、厚生労働省健康局がん・疾病対策課にご講演をお願いし、がん対策の施策といった大きな視野の中からリハビリテーションを考えたいと思います。その他、シンポジウムやパネルディスカッションでも、テーマに沿って、サバイバーの方からの貴重なご意見をいただくなど、どのようなことが「リハビリテーションに求められるのか」をみなさんと一緒に考える機会としたいと思っています。
 ただし、現状では感染拡大が見通せない中、おそらくは会場に会してディスカッションを深められることは難しいと判断し、オンライン配信により、より多くのみなさまにご参加いただけるように企画を検討しています。また、オンラインを活用して、当日のライブ配信のオンデマンド配信のほか、教育講演などもみなさまにご視聴いただけるように、当日以降の配信期間を設定するように準備を進めています。
 コロナ禍、お忙しいこととは存じますが、この機会にいままで培ってきたがんリハビリテーションの知識と技術の発展、また、その普及啓発にみなさんとともに築いてまいりたいと存じます。多くのみなさまのご参加をお待ちしております。